| アゴ骨切り切開 |
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3. 手術法-水平骨切り術(double)
本手術の基本は、オトガイの骨を水平骨切りし、その骨片移動によるオトガイの位置や形態を修正することです。これを基本として、前方移動、増量、骨や人工材料の移植による形態の賦与、あるいは骨切除などによる縮小や後退が行なわれます。
1)切開
手術は全身麻酔下に行なわれます。
切開は、両側第一小臼歯部を結ぶ前庭円蓋よりやや唇側に行なうことで、下顎体側に可動粘膜部が残り創の閉鎖を容易にします。
2)軟部組織の剥離
軟部組織の剥離は、切開した骨膜上縁部から骨膜剥離子で骨を一部露出させ、下顎正中の下縁まで骨膜剥離を行ない、オトガイ部全体を露出させます。
この剥離範囲はオトガイ形成の目的と方法によって異なります。ことに、下顎下縁の付着軟組織の剥離が、術後の軟組織の再付着と骨片の安定に大きな影響を与えます。
3)骨切り線の設定
骨切り線は、はじめに基準となる正中線を印記し、次に下顎下縁とオトガイ孔間距離を測定し、下歯槽神経管を避けて下顎骨形態に合わせ予定の骨切り線をデザインします。
骨切り線の上限は、歯根尖から一般に5mm以上離しますが、左右犬歯根尖を基準として考えます。移動骨片の厚さ(下顎正中部での下顎下縁から骨切離線までの高さは)は最低5mm必要です。
術前予測と実際の下顎骨、とくにオトガイの骨形態、下顎下縁とオトガイ孔間の距離が左右で異なることがあるので、骨切り線は術中に最終決定されます。
4)骨切り線の種類
骨切り線は骨片の移動目的とその方向で異なりますが、水平骨切りを基本とします。そして、この線は症例によって骨切り角度を変化させたりします。さらには、その骨片移動に骨切除や骨移植などを併せて行なうことになります。
5)骨切り
骨切りは、下顎骨と骨片の形態を考慮しながらサジタールを用いて行ないます。
また、舌側骨皮質は、口底部に手指を当て骨切削器具による軟組織の損傷を防ぎます。骨片を複数あるいは複雑な形態に切離するときは、必ず下顎下縁側から骨切りをします。
6)骨片の位置決定
切離骨片の位置は、骨把持鉗子で骨片を把持し、術前に設定した位置へ移動させ、下顎体との適合性を確認し決定します。骨片の位置が決定したならば、軟部組織を元に戻してオトガイの形態と顔面との調和を確認します。
7)骨片固定
切離移動した骨片は、決定した位置にあることを確認しながら下顎体部に固定します。
骨片固定は切離した小骨片の新たな位置の維持と骨癒合にきわめて重要です。固定力は、骨片が周囲軟組織の術後変化に抵抗し、新たな位置に安定するのに十分な力が必要です。
とくに、オトガイの前方移動や増量時は、固定に一層の配慮が必要となります。
固定法は、ミニプレート、ワイヤーなどが用いられます。
8)骨断端の処理
骨片の固定後、下顎体と骨片の移行部は、剥離した軟部組織を元に戻して皮膚の上から触れ、骨の段差があるときは、皮膚の上から触れない程度に切除しますが、この作業が大変重要です。
9)創閉鎖
術野を十分に洗浄後、手術創は骨膜縫合と粘膜縫合の2層縫合を行ない完全閉鎖します。
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