【お勧め手術】
隆鼻術(インプラント(人工軟骨))についてイラストでわかりやすく解説!ご質問など、コメントをお寄せ下さい。
2008-01-31 隆鼻術(インプラント(人工軟骨))
隆鼻素材として世界的にも一般的なインプラントは現在医療用人工材料の進歩とともに非常にソフトで自然な触り心地のものが開発されています。
当院で使用するコンビネーション・プロテーゼは本来の鼻の構造に基づいて独自に設計、開発した新しいインプラントです。
| シミュレーション |
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実際に患者さまの希望を聞いた上でコンピュータ・シミュレーションを行い挿入するインプラントを選択、決定します。
手術前に憧れのタレントさん、モデルさんの写真をご持参ください。ご希望の鼻の高さに合わせて貴女だけのオリジナル・インプラントを作製します。もちろん、ご希望に応じて手術中にインプラント挿入状態で、鏡を見てその高さを確認することも可能です。
また、過去にインプラントによる隆鼻術を受けた方で不満がある方もコンビネーション・プロテーゼによる修正(入替え)が可能です。修正内容として多いのは、
1) 鼻筋が曲がっている
2) 鼻の高さが思い通りでなかった
3) 不自然でインプラントの存在がわかる
4) 鼻がグラグラ動く
などです。
これらすべて、当院におけるコンビネーション・プロテーゼ法により簡単に改善することができます。あきらめずにご相談ください。
ここでは、シリコンインプラントによる隆鼻術に関して、その適応、手術手技について詳しくお話します。
1) 隆鼻素材
隆鼻に利用される素材は、biologic materialsとalloplastic materialsに分類されます。
biologic materialsとして代表的なものには自己由来の骨、軟骨、筋膜、真皮などが挙げられます。
これら自家組織は感染をはじめとする人工物特有の後遺症が無いという利点を持ちますが、反面、長期的には吸収、変形などの問題、donorの犠牲、細工のしにくさ、修正を要する場合に移植組織が癒着することにより修正自体困難になる、等の欠点も挙げられ、隆鼻素材としてその適応は限定されます。
一方、alloplastic materialsとして代表的なものはシリコン樹脂です。
シリコン樹脂は、生体反応が少ない安全な人工埋入補填材料として、現在まで50年近く利用されてきた長い歴史があります。
長所としては、手術手技が比較的容易で、donorの犠牲もなく、細工しやすいため鼻の形態を繊細に整えやすい点が挙げられます。
また手術結果が患者さまの希望に添わない場合でも、抜去、再挿入等の修正が比較的容易です。適応を見極め、手術手技も確実で、適切な大きさ・形態のインプラントを挿入する、という条件が整えば、総合的に考えると現在もっとも理想的な隆鼻素材です。
| シリコン・インプラント |
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隆鼻用シリコン・インプラントは、その形態により大きくL型、I型に分類されていますが、L型のストラット部分を短くカットした中間型のインプラントも存在します。
I型はその症例に応じて長さを調節して使用します。またシリコン・インプラントは、形態、サイズの他に、硬度もさまざまなタイプが存在しますが、できるだけsoft typeを使用するのが好ましいと考えます。Hard typeは皮膚ないしは周辺組織を圧排することにより、長期的にはいわゆるover-prominence(皮膚が菲薄化し、その存在がはっきり浮き出てしまう)となりやすい。鼻根部では鼻骨の曲面ラインに密着しにくく、humpがある場合などは特に鼻根部が浮き上がりやすく、インプラントの実際の厚みより、高さが出すぎてしまう傾向があります。
手術計画
鼻はその構造上3つの領域(鼻根部、鼻背部、鼻尖部)に分類されます。
| 鼻の構造 |
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一般的には、鼻根〜鼻尖部に至るまで鼻全体を高くしたいという希望がもっとも多いのですが、鼻根部のみ、鼻根〜鼻背部、鼻背部のみ、鼻尖部のみ、など多様な希望があります。
隆鼻術において、そのデザインを決定する際に大切なことは、決して鼻だけを単体で見るのではなく、正貌においては内眥間距離、鼻長、鼻尖・鼻翼幅などを計測し、把握することが重要です。
また側貌においては前額、口唇、頤との関係が非常に重要です。これらを総合的に判断して手術計画を立てていきます。 |
| 隆鼻術の際に注意すべきポイント |
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3)手術手技
1. デザイン
まずはじめに、理想的なインプラントの挿入位置を皮膚上にマーキングします。
その際もっとも大切なことは正中ラインを見極めることです。皮膚にマーキングする際に両内眥間中央点(A)と、cupid bowの中央点(B)(口唇が偏位している場合には鼻柱基部(C))を基準点とし、A-BないしはA-Cを鼻スジ正中のラインとします。
| 鼻スジ正中のライン |
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2. 切開(アプローチ)
隆鼻術単独で行う場合と、鼻尖形成術等の併用手術を行なう場合とで、またI型、L型など使用インプラントによっても切開部位が異なります。
I型インプラントを単独で行う場合は、右鼻軟骨間切開(intercartilagenous incision: IC incision)を選択します。
鼻孔縁切開(rim incision)ないし鼻翼軟骨下切開(infracartilageneous incision: IF incision)ではインプラントの下端の固定位置を調節できずにインプラント自体が尾側に移動しやすく、I型インプラント挿入には不向きです。
一方、L型インプラント挿入の場合には片側ないし両側のIF incisionで行ないます。
一方、当院では鼻全体の隆鼻を希望される場合には、I型インプラントと鼻尖形成術(耳介軟骨移植を含む)を併用することが多いのですが、この場合には両側IF incisionを選択します。
| 隆鼻術に用いるさまざまな切開(アプローチ) |
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| 剥離層・範囲 |
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3. 剥離
鼻腔内切開後に、剥離剪刀を用いて鈍的に剥離を行ないますが、剥離層は鼻翼軟骨から外側鼻軟骨上(IC incisionでは外側鼻軟骨上)をSMAS(superficial
musculo-aponeurotic system)下にて頭側に剥離をすすめ、鼻骨下端に達したところで鼻骨骨膜下にて予定ラインまで剥離を行ないます。誤って鼻骨骨膜上に剥離ポケットを作成した場合、のちにインプラントの動揺がおこるため骨膜下の確実な剥離が要求されます。 |
4. インプラント挿入
ポケット作成後、インプラントを挿入しますが、インプラントを鼻根部まで挿入します。
挿入後は視診(正・側面)、触診にて、インプラントの厚み・大きさが適当か、形状はフィットしているか、偏位なく正中に入っているか、反転・屈曲していないか等、慎重に確認します。
5. 術後管理
術後は2〜5日間、スキントーンテープによる固定(腫脹防止目的)を行ないます。抜糸は術後5〜7日目です。腫れに関しては、大まかな腫れは5〜10日間程度とお考え下さい。
4)インプラント(I型)手術の重要ポイント(デザイン)
1. 鼻根部
鼻根部におけるインプラントのスタートライン(上端)としては、開瞼時の両上眼瞼縁(睫毛)を結んだラインを基本とします。鼻を長く見せたい、目と目を近づけて見せたい場合には、最長で眉毛内側下端同士を結んだラインまで挿入することもありますが、鼻骨、前頭骨の曲面にインプラントの裏面をフィットさせることがなかなか難しく、少し浮いた状態で固定されると実際のインプラントの厚み以上に高く見えるため、注意が必要です。一方、鼻根部で鼻の高さ(projection)がもっとも低い点を基準に、この点より尾側(例えば瞳孔を結ぶライン)からスタートさせると、インプラントの上端が輪郭として皮膚上からもわかりやすいため、この点よりは頭側からスタートさせるのが無難です。
| インプラントのスタートライン |
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2. 鼻尖部
鼻尖部はI型インプラントを挿入する場合には下端(尾側)のグラデーションを丁寧につければあまり問題ないが、supra-tipより尾側の皮膚が厚くなる部分まで入れた方がプロフィールとしては美しくなります。
5)日常的に頻繁に出会うケースで、デザイン上注意を要する特殊なケース
| 斜鼻に対するインプラント隆鼻術の工夫 |
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1. 斜鼻
斜鼻にもいろいろなタイプがあり一括して扱うのは難しいのですが、当然その鼻スジに沿ってインプラントを挿入した場合に、斜鼻は一層強調されてしまいます。鼻骨骨切り、鼻中隔矯正等の根本的改善を行なわない条件下では、インプラント挿入の際には注意を要します。
<ケース1> 鼻根部が偏位している場合には特に注意が必要です。
対処法としては、(1)剥離の際にできる限り中央ライン(A-B)に沿って剥離し、あくまでこの中央ラインに沿って左右の剥離を均等に行ないます。
さらにインプラント裏面のカーブはその中心が鼻骨のピラミッドの頂点に一致しやすいため、インプラントの細工も工夫を要します。インプラント裏面で敢えて非対称に溝を彫り、この溝と鼻骨ピラミッドの頂点が一致した位置で固定されることにより、実際の鼻スジは中央ライン(A-B)に沿うような細工を行っています。 |
| 鈎鼻に対するインプラント隆鼻術の工夫 |
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2. hump nose(段鼻)
実際の臨床の場では、軽度なものまで含めるとかなりの頻度で遭遇します。
humpには手を加えず、全体のaugmentationを行なうことによりhumpを目立たなくする方法もあります。Humpの部分ではインプラントの厚みを薄くすることは当然ですが、幅も細くすることが重要です。Hump自体、その部分では鼻スジが太いことが多く、薄く細工しただけでは実際にはhumpを目立たなくさせることは難しいと考えます。この部分でインプラントの幅を狭くすることにより浮き上がり(floating)がなくなり、高さを抑えられることになり、humpが目立たなくなります。
実際にはインプラントの薄く細工した部分(hump上に一致する)に7-0黒ナイロンを通しておきます。
薄く細工した部分を挿入時にhumpに一致させるために、このpull-out用の7-0黒ナイロン糸を直針に通して鼻腔内切開創からhumpのマーキングした部分に糸を抜いてゆく。この糸はインプラントが決してずれないように皮膚にテープ固定し、5〜7日後、鼻腔内抜糸時に同時に抜糸します。 |
3. short nose(短鼻)
鼻尖が上を向いている症例(本邦女性に大変多い)に対する術式は注意を要します。
安易にL型インプラントを使用して鼻尖部を前下方に突出させることは危険です。長期的にはインプラントの頭側偏位で、かえって鼻尖が高く上を向くことになり、不自然な形態となります。また鼻尖部を中心にインプラントの穿孔、露出がおこる可能性もあります。
当院では短鼻に対する整鼻術として、I型インプラントに鼻尖形式術(耳介軟骨移植を含む)を併用しています。
重度の短鼻に対しては、経鼻柱切開より耳介軟骨移植による鼻中隔延長術を、軽度から中等度の短鼻に対しては、鼻尖部に耳介軟骨のonlay graft を行なっています。
4. 入れ替え
入れ替えを希望する患者も非常に多く、その理由は様々です。
明らかな不都合があるわけではないが長期的にインプラントが挿入されていて、皮膚が伸展し菲薄化しているケースでは「最近になりインプラントがはっきり皮膚の上からも認識できるようになった(over-prominence)」と訴えられることも多くあります。このような場合、インプラントの入れ替えを行ないますが、当院では剥離の際に、はじめに既存のインプラントを抜去せず、挿入された状態のままでインプラントの裏面(正確にはインプラントの被膜の裏側)に新しくポケットを作成し、その後に被膜を一部開いて既存のインプラントを抜去します。新しいインプラントは既存のものより“薄くて、柔らかいタイプ”に交換し、被膜下にインプラントを挿入します。被膜は既存インプラントの表面、裏面にできているため、ある程度の厚みがあり、できる限り深層に挿入することによって、インプラントの輪郭は目立たなくなります。
要約
インプラントは隆鼻術において決して万能なものではなく、鼻根部から鼻背部にかけてのaugmentationの手段と考えられます。
また鼻尖部のaugmentationとしてはL型インプラントは不適で、耳介軟骨等の自家組織を用いるべきです。
L型インプラントは挿入当初は問題は少ないのですが、中・長期的には鼻橋部に挿入されたストラットの支持の影響で、鼻尖部皮膚に慢性的にストレスが加わり、その結果として鼻尖部皮膚は菲薄化し、皮膚色調の変化、血流不全により最悪の場合には皮膚穿孔、露出といった重大な合併症をもたらすこともあります。
また、L型インプラントは形態的にも問題が多く、短鼻で、かつ鼻尖の低い日本人にL型を挿入すると、長期的にはインプラントが次第に頭側に移動し、鼻尖部のトップは頭側移動し、短鼻が、より強調され不自然なプロフィールとなる傾向があります。これらを理由に、当院ではL型インプラントはその適応をしぼって使用しております。当然、鼻尖を高くしたい、下方に延長したい等の希望は非常に多く、これらの症例ではI型インプラントと鼻尖形成術(軟骨移植等)を併用すれば満足すべき結果となります。
【インプラント (人工軟骨)症例写真】
隆鼻術(I型シリコンインプラント)+鼻翼縮小(フラップ法)
「鼻筋が通り、鼻翼幅が狭くなり、非常にシャープな印象になりました。」
隆鼻術+鼻尖縮小
「低くて丸い鼻が隆鼻術によりシャープでナチュラルな鼻になりました。」
隆鼻術
「人工軟骨を用いてごくわずか鼻筋を通しただけでも洗練されたイメージに変化。」
隆鼻術+顎(あご)プロテーゼ
「鼻を高くして顎(あご)を前に出すことにより知的でシャープな印象になりました。」
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